【タイ・バンコク】タイにおける花粉症(アレルギー性鼻炎)対策
タイ・バンコクに住んでいる、またが旅行を予定している方の中には、「タイでも花粉症になるの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。日本ほど花粉の飛散は多くありませんが、アレルギー性鼻炎の症状を引き起こす要因は存在します。特に、PM2.5や大気汚染などがアレルギー反応を悪化させることもあります。そこで、本記事ではタイでの花粉症(アレルギー性鼻炎)対策について詳しく解説し、タイで入手できる抗ヒスタミン薬についてもご紹介します。
アレルギー性鼻炎とは?
アレルギー性鼻炎は、体の免疫システムが特定のアレルゲン(花粉やハウスダスト、大気汚染など)を「異物」と認識し、過剰に反応することで発症します。なお、花粉症は「季節性アレルギー性鼻炎」、ダニやハウスダストなど日常生活で常に存在するものが原因となって引き起こされる症状は「通年性アレルギー性鼻炎」に分かれます。
アレルギー性鼻炎のメカニズム
1.アレルゲンの侵入:花粉、ハウスダスト、カビ、PM2.5などのアレルゲンが鼻や目の粘膜に付着します。
2.免疫システムが異物と認識:免疫細胞(マスト細胞)がアレルゲンを「危険なもの」と誤認し、免疫システム(得にIgE抗体)を作ります。
3.ヒスタミンなどの化学物質が放出:免疫細胞(マスト細胞が活性化し、ヒスタミンやロイコトリエンなどの炎症を引き起こす物質を放出します。
4.アレルギー症状が発生:放出された化学物質が神経や血管を刺激し、以下の症状を引き起こします。
・くしゃみ:異物を排出しようとする反応
・鼻水:異物を洗い流すため
・鼻づまり:炎症による粘膜の腫れ
・目のかゆみ・涙:異物を排除するため
タイにおけるアレルギー性鼻炎の原因
1.大気汚染(PM2.5・排気ガス)
バンコクをはじめとする都市部では、PM2.5や排気ガスの濃度が高く、アレルギーを悪化させる原因になります。特にPM2.5は鼻の粘膜を刺激し、炎症を引き起こすことで鼻炎の症状を悪化させる可能性があります。

2.カビ・ダニ・ハウスダスト
タイは高温多湿のため、カビやダニが発生しやすいです。室内のエアコンフィルターや寝具のダニがアレルギー原因になることもあります。

3.花粉の飛散(ブタクサ・イネ科)
ブタクサやイネ科の植物の花粉がアレルギーを引き起こすことがあります。特に乾季(11月~4月)に花粉が飛びやすいです。

4.食生活や生活習慣の影響
加工食品や脂肪の多い食事がアレルギー体質を悪化させることがあります。清潔すぎる環境(過度な除菌)も免疫のバランスを崩し、アレルギーを引き起こしやすくなります。

アレルギー薬の配合成分の紹介
以下紹介する薬用成分はそれぞれ特徴があり、いずれの薬もブレズ薬局にて取り扱いがございます。ご希望のお薬がございましたら、お気軽にお問合せください。
第一世代抗ヒスタミン薬(眠くなりやすい)
第一世代は、ヒスタミンH1受容体を遮断することで、アレルギー反応による症状の軽減を目指します。抗ヒスタミン薬が脳内に入り込むことで脳の働きに影響を与え、眠気や集中力低下を引き起こす副作用があります。
第二世代抗ヒスタミン薬(眠くなりにくい)
第二世代もH1受容体を遮断しますが、第一世代に比べて脳に到達しない科学的設計のため眠気への影響が軽減され、花粉症やアレルギー性鼻炎に広く使われます。
分類 | 成分名(英語) | 特徴 | 日本の市販薬例 |
第一世代 | ブロムフェニラミンマレイン酸塩(Brompheniramine Maleate) | ・比較的眠気が少なめですが、やや鎮静作用あります ・風邪薬や花粉症薬によく配合されます | ・コンタック600プラス ・アレグラFXジュニア ・パブロンゴールドA |
第一世代 | ヒドロキシジン塩酸塩(Hydroxyzine Hydrochloride) | ・抗ヒスタミン作用+抗不安作用を持ちます ・強めの鎮静作用があるため、花粉症よりもかゆみ止めや不安症に使用されます | 日本では市販薬なし(医療用としてアタラックスPなど) |
第一世代 | ドキシルアミンコハク酸塩(Doxylamine Succinate) | ・抗ヒスタミン作用+鎮静作用が強いです ・副作用である眠気を活かして睡眠改善薬として使用されます | ・ドリエル(睡眠改善薬) ・ナイト―ル(睡眠改善薬) |
第二世代 | フェキソフェナジン塩酸塩(Fexofenadine Hydrochloride) | ・眠気がほぼないです ・即効性がありますが、持続時間はやや短めです ・乗り物運転する人向けです | アレグラFX |
第二世代 | セチリジン塩酸塩(Cetirizine Hydrochloride) | ・眠気がやや出やすいですが、効果が長持ちします ・鼻水・くしゃみ・痒みに強いです | ・コンタック鼻炎Z ・ストナリニZ |
第二世代 | ビラスチン(Bilastine) | ・眠気が少ないです ・食事の影響を受けやすいです(空腹時の服用推奨) | ・クラリチンEX(ロラタジンの類似薬) ・ビラノア(処方薬として有名) |
第二世代 | ロラタジン(Loratadine) | ・眠気が少ないです ・効果は穏やかで持続時間が長いです | クラリチンEX |
第二世代 | デスロラタジン(Desloratadine) | ・ロラタジンの代謝産物で、より強力で持続時間が長いです ・ほぼ眠くならず、効果が持続します | 日本では市販薬なし(医療用として「デザレックス」) |
第二世代 | レボセチリジン二塩酸塩(Levocetirizine Dihydrochloride.l) | ・セチリジンの活性型で、少量でも強力です ・効果が長持ちですが、眠気はやや出やすいです | 日本では市販薬なし(医療薬として「ザイザル」 |
まとめ
タイでは花粉の影響は少ないものの、PM2.5やカビ・ダニ、大気汚染などがアレルギー性鼻炎の原因となることがあります。症状を軽減するためには、マスクの着用や空気清浄機の活用、定期的な掃除が有効です。さらに症状が辛い場合は抗ヒスタミン薬を活用するのも一つの方法です。
ブレズ薬局では、日本でも使われている抗ヒスタミン薬の成分を含む市販薬を取り扱っていますので、ご自身に合ったものを選ぶ際の参考にしてください。お問い合わせは、お電話、メール、またはブレズ薬局公式LINEアカウントからお気軽にどうぞ。
